リリカル☆ミント ショートストーリー 第2話 作:高橋直樹
ミント「えいえいえいっ!」
やよい「それそれそれっ!」
二人とも、大はしゃぎだ。
きらめく水しぶき。
はじける太もも。
そして、相変わらずぺったんこのお胸。
和人「はあ……ええのう……」
何せじりじりと背中がひりつくほどの暑さだ。
水が引っ掛けられるのも気持ちいいのだろう、二人は本当に楽しそうに水を掛け合っていたが……。
ミント「とりゃとりゃとりゃー!」
ばしゃばしゃばしゃ!
やよい「やぁん、もう、ミントったらー……」
ぽろり。
やよい「……えっ……?」
そのとき突然、やよいの細い肩から薄絹が落ち、まろびでたのは……。
和人「うおお!?」
ミント「うわあ! や、やよいっ」
やよい「きゃあーーっ! やだあっ!」
あんまり両手を振り回して暴れたせいなのか、水を散々引っかぶったせいなのか、やよいの水着のブラが外れ、魅惑のつるぺたおっぱいがついに衆人の下、露にされてしまったのだった!
やよい「や、やだっ! ブラ、飛んじゃったっ」
ミント「わ、どこどこ?」
和人「や、や、や、やよい……」
やよい「お兄ちゃんっ、見ちゃダメっっ!」
和人「……うおおおおおおおおお! つるぺた万歳ーーーーっっ!」
やよい「馬鹿なこと叫ぶなあっっ!」
いつもなら鉄拳制裁が待っているところだが、何せ両手で乳を隠しているのでそんなことは出来ない。
でも、俺は確かにあの瞬間、この目ではっきりと見た。
やよいの愛らしくもぽっちりと自己主張をしている、ピンク色のつるぺた乳首を……。
和人「わが生涯に一片の悔い無しィィィィィ!」
やよい「ほ、ほんとに死んじゃえっ、馬鹿兄貴ーっ!」
しゃがみこむやよい。
ミント「そ、それよりもー、ブラ、どこか行っちゃったよーっ、流されちゃったんじゃない!?」
やよい「えええーっ!? ど、どうしよ……ミントちゃん、魔法で探してよっ!」
ミント「そんな、急に言われても〜っ……」
などと大騒ぎしている俺たちを尻目に……、
ゆりえ「……すぅ……すぅ……」
と、ゆりえは安らかに寝息を立てながら、うつ伏せで眠っている。
ゆりえ「むにゅむにゅ……あぅ……イカ焼き……おいちい……」
じりじりと太陽光に熱せられた砂浜は寝転ぶゆりえの半裸体を容赦なくあぶっていく。
…………。
ゆりえ「うう……」
額にびっしょりと汗を掻きながらも起きないゆりえ。根性だ。
ここ数年で一番激しいという今日の強烈な日差しで、砂浜からゆらゆらと陽炎まで立ち昇っている。
ゆりえ「うう……やめてぇ……網焼きは……やだよぉ……」
じりじり……。
ゆりえ「ち、ちがーもん……ボンレスハムじゃ……ないもん……」
まさしくそんな感じで赤々と焦げ上がりそうなゆりえの二つの乳房。
…………。
やよい「あーーーんっっ、ブラなくしちゃったよーっ、買ったばかりなのにぃ〜っ」
和人「そんなことより、そのままじゃあがれないだろ、どうすんだっ」
ミント「あう、物を探す魔法なんて苦手だよ……」
海で大騒ぎしていた俺たちは、そんな風に人知れず命の危機に晒されているゆりえの様子に気付くはずも無く、
ゆりえ「せ、せめて……塩焼きにして……やせるかも」
……耐え切れなくなってゆりえが目を覚ますまで、それから十分ほど掛かったのだった。